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高次脳機能障害ってなに? 〜見えない障害と脳の仕組み〜

  • 執筆者の写真: チャレンジド ジム
    チャレンジド ジム
  • 12 分前
  • 読了時間: 4分

こんにちは!


CHALLENGED GYMです!


今回はチャレンジドジムのリハビリの対象となる『高次脳機能障害』についてご紹介していきたいと思います!


目次


高次脳機能障害の主な症状

高次脳機能障害とは脳卒中(脳梗塞/脳出血)、交通事故による頭部外傷、脳炎や低酸素脳症など、脳にダメージがある怪我や病気をしたあとに起こることがある障害のひとつです。


見た目にはケガをしているように見えないのに、「記憶できない」「集中できない」「感情のコントロールが難しい」などの症状があらわれます。


そのため、周囲から「怠けている」「性格の問題」と誤解されやすいのが特徴です。


人によって症状はさまざまですが、代表的なものを紹介します。


記憶障害

新しいことを覚えられない、約束を忘れてしまう症状が起こります。


『私は誰!?』はホントにある!?
映画やドラマで『私は誰?ここはどこ?』など、自分のことも思い出せないというストーリーがありますが、これは実際にあり得ます。
記憶には様々な種類があり、上記の障害は逆行性健忘と言われるものです。
逆に、新しいことが覚えられない記憶障害を、前向性健忘といいます。

注意障害

集中が続かない、二つのことを同時に行えないなどの症状があります。


遂行機能障害

計画を立てて行動することが難しい。料理や買い物など段取りが必要な作業ができなくなる症状が見られます。


社会的行動障害

感情のコントロールができず怒りっぽくなる、マナーを守れないなど対人関係を良好に保つための行動をとることが難しくなります。


失語症・失行・失認

言葉が出にくい、道具を使えない、片側のものが見えていても気づけない、など様々な症状が起こります。


高次脳機能障害が起こる脳の仕組み

脳はただ体を動かすだけではなく、

  • 考える

  • 言葉を使う

  • 感情をコントロールする

  • 計画を立てて行動する

といった、人間らしい複雑な働きをしています。


このような高度な脳の働きをまとめて「高次脳機能」と呼びます。

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脳の構造として、脳の表面をおおっている部分は大脳皮質と呼ばれる組織でできています。


ここは「考える」「判断する」「言葉を使う」など、人間らしい思考を担う場所であり、いわば理性的な司令塔です。


一方、脳の奥にある大脳辺縁系は、進化の過程で昔から存在している領域です。


「喜び・怒り・不安」といった感情や、「食べる・眠る・危険から逃げる」といった本能的な生命維持としての働きをコントロールします。


本来は、大脳皮質(理性)が大脳辺縁系(本能)の働きを調整し、冷静に考えて行動できるようになっています。


しかし脳にダメージを受けると、このバランスが崩れます。


  • 大脳皮質が傷つくと → 思考や判断がうまくいかず、計画を立てられない、言葉が出ない

  • 大脳辺縁系が傷つくと → 感情が暴走したり、記憶が不安定になる

その結果、様々な行動や思考の障害が起こってしまいます。


誤解されやすい「見えない障害」

手足の麻痺のように外からは分かりにくいため、怠けているように見えたり「努力不足」と誤解されがちです。


ですが、これは脳に起きた障害によるもので、本人の性格ややる気とは関係がありません。


高次脳機能障害は、専門のリハビリを行ったり、周囲の理解とサポートを受けることで、少しずつ生活しやすくなります。


例えば、

  • メモやスマホを活用する(忘れない工夫)

  • 静かな環境で作業する(集中しやすい環境づくり)

  • 小さな成功を積み重ねる(自己肯定感を取り戻す)


などちょっとした工夫や環境を調整することでできることが増えていきます。


また、障害者手帳や高次脳機能障害者支援センターなどの公的な支援も受けられます。


これらの支援を活用し、生活しやすい環境を作っていけるようなサポートが必要になります。


まずは、できないとあきらめるのではなく、どうやったらできるようになるかを考えていきましょう。



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